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イケメン戦国/お殿様!って言わないで

第46章 番外編☆忍(しのび)だって目立ってみたい


ひな『私がやるから、佐助くんは座ってて。』

佐助『いや、お客様にそんなことさせるわけにはいかない。』

ひな『大丈夫。ここに来たのも初めてじゃないんだから。

勝手も解るし。ね、お願い。』

(上目使いの お願い…。メガトン級の破壊力!)

佐助『それじゃ、頼む。何かあったら、すぐに言って。』

ひな『解った。』

そう言うと、ひなは部屋の片隅に用意してあった茶器で茶を煎れる。

(自分の部屋なのに、もてなされてるみたいで、なんだか変な気分だ。)

カチャカチャと軽く器同士が当たる音がする。

ひなは、持っていた盆を そっと佐助の前に置いた。

佐助『ありがとう、ひなさん。』

ひな『どういたしまして。ふふっ…あははっ!もう限界。』

(ん?急に笑い転げて…。なにが限界なんだ?)

佐助が首を捻っていると、ひなが佐助の頬を両手で掴んで、ぐいっと向きを変えた。

ひな『私はこっちだよ、佐助くん。』

(ん?)

息がかかる程の近さに、ひなの笑顔があり佐助が たじろぐ。

そっと佐助の頭に手をやると、ひなは そこに乗っていた眼鏡を佐助の目元まで降ろした。

佐助『あ…。』

(さっき、お湯を沸かしていて眼鏡が曇ってしまい、頭の上に乗せていたのを すっかり忘れていた。)

佐助『なにか忘れていると思ったら、コレだったか。』

ボソッと呟く佐助を見ながら、ひなは また楽しそうに笑う。

ひな『佐助くんって天然なんだね。忍で天然なんて珍しい。忍の人達の中にいたら、目立っちゃうかもね。ふふっ。』

佐助『…。』

(ある意味、結果オーライか。)

佐助『ひなさんが笑ってくれるなら、天然ボケもいいかもしれない。』

ひな『うん、そういう佐助くんも好きだよ。』

(す…。)


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