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イケメン戦国/お殿様!って言わないで

第46章 番外編☆忍(しのび)だって目立ってみたい


☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆


ここは安土の城下町。通りの向こうから、一際目立つ桃色の着物を着た蘭丸が歩いてきた。


町娘1『きゃあぁぁぁ~!!蘭丸さまよっ!』

町娘2『いやーん、今日も可愛いっ!』

町娘3『桃色のお着物も素敵過ぎるっ!』

蘭丸『ありがとう。君達も素敵だよ。その頬に口付けしたら、桃みたいに色付くのかな。』

バチン!

町娘達『あぁぁぁ…。』

蘭丸のウィンクに、町娘達が腰から崩れ落ちた。そこへ、買い物をしていたらしい、ひなが通りかかる。

ひな『わっ!なに、この人達。大丈夫ですか?皆さん!

えーっと、目の中にハートマークが…。蘭丸くん!?

桃色の着物、着てくれたんだ。わぁ、やっぱり すっごく似合うよ。』

蘭丸に駆け寄り笑顔で告げる。

蘭丸『本当?やった!ひなさまに誉められちゃった。』

蘭丸は、ひなの体を抱き締めて耳元で囁く。

蘭丸『誉めてくれたお礼に、ひなさまも気持ちよくしてあげたいな。』

蘭丸が ひなの唇を親指で優しく撫でる。

蘭丸『この唇に触れたら、きっと熟した桃みたいに甘くって俺、蕩けちゃうかもね。』

ひな『こんな往来で何言ってるの!もう、冗談ばっかり。』

蘭丸の腕を逃れようと身動(みじろ)ぐが、思いのほか強い力で抱き締められていて動けない。

やがて諦めたように溜め息をつく。

ひな『はぁ。蘭丸くんには敵わないなぁ。』

微笑むと、ひなは ゆっくりと目を閉じた…。


☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆


佐助『…って、ひなさん、目を閉じちゃ駄目だっ。寝たら死ぬぞっ!』

蘭丸『は?』

蔵人『大丈夫か、佐助。急に大声を出して どうした?』

佐助『あぁっ、皆さん、すみません。ちょっと妄想が暴走しかけました。

というか、蘭丸さんは元からキラキラだから、これ以上煌めく必要なし!と判断させて頂きます。』

蘭丸『えー、そんなことないよ。俺も皆と一緒にキラキラしたいな。』

佐助『そんな仔犬のような目に騙されないぞ…。次、いってみましょう!』
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