第46章 番外編☆忍(しのび)だって目立ってみたい
源藤斎『いや、まあ何と呼ぼうと構わないが…そう呼ばれたのは初めてだったものでな。』
源藤斎が照れ臭そうに頭を掻く。
佐助『ありがとうございます。考えてもみて下さい。俺達の主である武将達の、黙っていても溢れ出るオーラ!』
蘭丸『オーラ?あ、その人が纏う雰囲気のことかな?』
佐助『ええ。それに引き換え、俺達の地味なこと。仕事柄とは言え、これではあまりに自分が可愛そうで…。』
佐助が手のひらで両目を覆う。
蔵人『丁年(ていねん)の嘘泣きは頂けませんな。』
[*丁年~一人前の男子のこと。]
蔵人が横目で佐助を見ながら言った。
佐助『コホン。えー、という訳で。
『第一回 忍だって目立ってみたい!キラキラ大作戦』始まるよー!』
半蔵『きらきら…大作戦?』
佐助『はい。色んな方法でキラキラ…星のように輝きましょう!
色んな手を使えるのは、俺達が忍として修行した賜物です。
そうすれば、きっとひなさんと、いい感じになれるかと…。』
蔵人『なにっ?ひな姫さまと…。』
蔵人が食いついた。
蘭丸『キラキラかぁ。あ、じゃあ俺、派手な着物、着てみようかな。
この間、ひなさまと着物の話になって、「蘭丸君は男の人だけど明るい桃色も似合いそう♡」って言われたんだぁ。』
佐助『なるほど。装いからキラキラに、ですか。
それじゃあ想像してみましょう…。』