第46章 番外編☆忍(しのび)だって目立ってみたい
~~~忍の皆にスポットを当ててみましたよ。~~~
(2021/06/26)
\登場人物/
・猿飛佐助
・森蘭丸
・世瀬蔵人(よせくらんど~政宗お抱えの忍「黒脛巾組」の一人)
・日向源藤斎(ひゅうがげんとうさい~信玄お抱えの忍「三ツ者」の一人)
・服部半蔵(はっとりはんぞう~家康お抱えの忍)
… … …
ここは、とある屋敷の一室。数人の男達が顔を突き合わせて、なにやら思案している様子。
佐助『皆さん、お忙しい中お集まり頂き、ありがとうございます。上杉謙信公の元でお世話になっている、猿飛佐助と言います。』
ペコリと佐助が頭を下げる。
蘭丸『んもー、佐助ってば固いなぁー。もっとこう気楽に行こうよぅ。
はい!次、俺ね。俺は森蘭丸。信長さまに仕えていたけど、実は元々、顕如さまの部下だよっ。
それがバレて、今は安土城で軟禁中!よろしくね。』
ウィンクしながら蘭丸が自己紹介を終えた。
蔵人『蘭丸殿は、もう少し固くても良い気がしますな。
あ、私は政宗殿に仕えている世瀬蔵人と申します。 』
佐助同様にペコリと お辞儀をする。
半蔵『それじゃ次は俺が。家康殿に仕えております、服部半蔵と申します。』
佐助の目が、ひときわ輝く。
佐助『あなたが家康さんのっ…!「徳川の陰に半蔵あり」と言われた半蔵さんご本人に会えるなんて…ファンタスティック。』
半蔵『ふぁ、ふぁんたす?』
蘭丸『あー、佐助の言い回しは独特だから気にしないでいいよ。』
にっこり笑いながら蘭丸が告げた。
源藤斎『では、拙者がトリだな。拙者は信玄殿に仕える日向源藤斎と申す。以後お見知りおきくだされ。』
軽く会釈をする。
佐助『さて、みなさんの自己紹介が終わったところで、この会の趣旨を説明させてもらいます。
俺達「忍」は、その名の通り人目を忍び、主の為、国の為に暗躍する仕事です。
だがしかーし!』
急に立ち上がる佐助に、皆が一歩引いて構える。
佐助『俺達だって、たまには目立っていいはずです!』
源藤斎『何を言い出すかと思えば、また仕様もない事を…。』
はぁ、と源藤斎が溜め息混じりに呟く。
佐助『源さん!これは仕様もない事じゃありません。重大な課題です。』
源藤斎『げ、源さん…?』
佐助『すみません。名前が長く呼び辛いので、愛着を込めて、そう呼ばせて下さい。』