第40章 最寒松柏~足利義昭 京都編
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同日・深夜…。信長奪還に向け、織田軍の精鋭達と、安土に駐留していた少数の武田、上杉軍は京へと歩を進めていた。
夜が明け太陽が真上に来る頃、到着した京で武田・上杉軍と別れ、京の捜索を開始する。
『一刻の猶予も無い。義昭は二条城に潜伏していると思われるが、万が一取り逃がすと、この広い京の都、捜し出すのは難しい。
城の四方に包囲網を敷き、追い詰めるぞ。』
『『『御意!』』』
秀吉の提案に、政宗、三成、慶次も頷いた。各々家臣を率いて東西南北に散る。
そして、義昭の手の者に気付かれぬよう、じわりじわりと包囲網を狭めていく。
その時、政宗の前に音もなく黒頭巾の忍が現れた。
『あぁ、蔵人(くらんど)か。どうだ、あのダボハゼの居所は掴めたか?』
蔵人と呼ばれた忍が小さく頷く。
『はっ。只今、義昭は本丸ではなく二の丸にいる模様でございます。それから、目視によりますと南門の警備が一番手薄かと思われます。』
『よくやった。お前達は他の武将に この事を急ぎ知らせろ。
正面の大手門は さすがに難しいだろうが、警備が手薄な南門と、それに気を取られて守りが乱れるであろう北門から攻めるぞ。』
『はっ!』
蔵人と同じく黒頭巾の忍が数人、散り散りに消えていった。
***蔵人~伊達政宗の隠密集団「黒脛巾組(くろはばきぐみ)」の一人、世瀬蔵人(よせくらんど)
色々調べてたら、政宗さんにもお抱えの忍軍団がいたとか いなかったとか…?
(隠密だからね。実際は解らんでしょうが…。)
色々カッコよ!と思ったので登場させてみました♪