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し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第5章 心通う



~夢主side~


義勇さんからの突然の告白に、どう反応したらいいかわからなかった。

昔から"お兄ちゃん"だと思っていた、義勇さんに「好きだ」と言われた。


「俺の隣で笑っていてくれないか?」

そう言われると、義勇さんが私のことを理解した上で、そう言ってくれてると分かった。

こんな時でもあなたはなぜそんなに優しいのか…

「義勇さん……私っ…」

言葉が見つからず、目が泳ぐ。


「…ふっ、すまない。困らせるつもりはなかった…返事はまた聞く。ほら、帰るぞ?」

義勇さんがそう言うと、こちらに背中を向けてしゃがむ

「え…?」

「その足だと歩きづらいだろ?それに鼻緒も切れてるから、この方が早い。」

そう言うので、少し遠慮がちに返事をした

「…ん。ありがとう…」




義勇さんにおんぶされながら、来た道を戻る。

「懐かしいね…」

「そうだな、子供の頃はこうやってよくお前をおぶって歩いたな。昔に比べて随分と重くなった」

と、冗談交じりに言う義勇さん。

「ちょっ、ちょっと!流石にひどいでしょ、それは!!」

バタバタと足を動かして怒ると

「…っふ、くくっ。冗談だ、あまり動くな落ちるぞ。」

そう言われたので大人しくすることにした。

そっと義勇さんの優しくて大きな背中に頬を寄せ

「義勇さん…ありがとう。」

そういい目を伏せた。






しばらく歩いていると、すれ違う人はまばら。
だけどすれ違いざまにチラチラとこっちを見てくる。

少し恥ずかしい…

「…ぎ、義勇さんやっぱり私、降りて自分で歩くよ!は、恥ずかしいもん……」

「怪我人は黙っていろ」

「で、でも!怪我人ってレベルじゃ…」

"レベルじゃない!"と言いきる前に後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。


「陽奈子っ!!!」


大好きな、あの人。
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