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し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第4章 すれ違い



~夢主side~

家まで義勇さんに送ってもらった私は、今日のことを洗い流すようにシャワーを浴びる。

鏡越しに映る自分の身体。

胸にはやや大きめの痛々しそうな火傷のあと。


でも


痛いのは火傷じゃなくて心が痛い。


隼人くんに傷つけられたこと

いや、それよりも、もっと辛かったのは

『大切な友達だ』

と、杏寿郎にいわれたこと。

「(私、すごく自惚れてた…特別だと思ってた…でも、杏寿郎にとって私は…ただの友達。)」


泣かないと思っても堪えきれずに涙は溢れてくる。

それを暖かいシャワーが流していく。



「…いつまでもこんなんじゃ、みんなに迷惑だよね。」

気持ちを切り替えなきゃと、出していたシャワーの蛇口をキュッと閉める。

そして鏡を見ながら自分に言い聞かせる。


「…片想いなら…自分の中だけで想ってる分には、別に…いいよね?」


自分の気持ちは、自身の中に留めると決意を固める。

だけど、いつか杏寿郎の隣に特別な誰かが並んだとき、私は…心から祝福出来るだろうか…



杏寿郎が幸せなら、それはそれで嬉しいことだよね、きっと。


気持ちを無理矢理切り替えて、お風呂場を後にした。







あれから1週間程経った。



仕事に没頭して、暇さえあれば勉強や練習をしていた。

そのせいか、不思議となんともなかった。



誕生会の日の次の日にお店に行くと、やっぱりみんな心配してくれた。優しいよね、みんな。


「もう平気だから、心配かけてごめんね!」

と、吹っ切れたように言う私を見るみんなの視線は悲しそうだった。

そんな顔してほしくない。

だから、私は笑って過ごすことにした。

そうすれば、空元気でもマシ…でしょ?





家に帰ると、アパートの前に誰かいる…


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