• テキストサイズ

し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第4章 すれ違い



~三人称~



陽奈子が店を飛び出してからしばらくすると、義勇が戻ってきた。


「…っ!富岡っ、その、陽奈子は…」

「家まで送ってきた。」


それだけ言い、厨房に向かおうとする富岡。

すると、急に振り返り杏寿郎を見て口を開く

「…煉獄。受け身とは随分と余裕だな。」

「…?」

意味が分からず、黙っていると
富岡の顔がずいっと近くまで来た。

「…あいつを…陽奈子を想っているのは、お前だけだと思うなよ」

「!?ど、どういう意味だ…?」

「…そんなこともわからんやつに、説明する義理もない。」


そう言い放つと、玄弥に「悪かったな、後は俺がやる、上がっていいぞ」と言った。



「(おいおいおい!まさか富岡も陽奈子が好きなのか!?全く気付かなかった。どう見ても今のは宣戦布告だろ!)」

「(富岡さん、宣戦布告とはなかなか男らしいことをしましたね。陽奈子さんに想いを伝えたのでしょうか…)」

「…俺にはさっぱりわからねェ。」

「(こ、これが三角関係ってやつね!ドキドキするわー!)」


それぞれが思いながら、その日はお開きになった。




家に帰った杏寿郎は、陽奈子からもらったプレゼントをぼーっと見つめることしか出来なかった。


帰り際宇随に「少しお前も危機感を持った方がいい」と言われたが、理解できなかった。

「(なぜ富岡はあんなことを言ったのだろうか?なぜ宇随は危機感を持てと?どう言うことかさっぱりわからん!!だが、陽奈子のことは心配だ…大丈夫だろうか…)」




恋愛に疎い杏寿郎はただただ、言葉に翻弄されていくのであった。

/ 352ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp