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し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第4章 すれ違い




「なんで別れたって言われてもなー、まー重い、堅い、鈍いの3拍子ってとこ?」

「なんだよ、それー!ウケんだけど!!」

「でも陽奈子ちゃん、そこそこ可愛かったじゃん!胸はなかったけどなー!ぎゃはは!」

「いやいや、俺は貧乳派なの!お前ら巨乳好きにはわかんねーよ!」


私の話だ。

でも、お付き合いしてたときの隼人くんとは随分と人が違うみたい…
私の知ってる隼人くんは優しくて、紳士だったのに…



「おーおー、赤裸々だな、向こうは。若いっていいなー!」

「宇随さんだって若者に入りますよ」

宇随さんとしのぶちゃんが向こうの話を聞いて、そう言った。

「今時の若者は、恥知らずだな!!だが、陽奈子と同じ名前の子の話をしていたな。不愉快極まりない」

そこに振れてほしくなかった。

隼人くんが次々に私とのことを大きな声で話す。

「最初からあいつとは遊びで付き合ったつもりだし、俺はヤれればそれでよかったんだけどなー、あいつ堅くてさー。」

「焦らされる方が燃えるだろ!」

「いやいや、焦らされるとか言うレベルじゃねーって!付き合って2ヶ月経ってもヤれないってどういう状況だよ?可笑しいだろ!」



もう何も考えられない。
周りの声が聞こえないで、隼人くん達の声しか聞こえなかった。


「それで結局別れたんだ?」

「いや、俺がぐいぐい押しまくって、ようやくってとこまで行ったんだよ!だけど服脱がせて胸みたら、あいつ傷あったんだよ。ここんとこ。引くだろ傷なんて。んで、結局ヤらせて貰えなくて「結婚するまでバージンでいたい」だってさ、萎えたわー」

やめて。

もう、やめて。

お願い…

皆が、杏寿郎が……



俯いて、震えが止まらない。


それに気付いた杏寿郎が、そっと大きな手を私の手に重ねてくれる。

顔を上げると、隼人くんの最後の言葉が杏寿郎の中で繋がったようで、額には青筋が立っていた。

見たことのない、顔だった。


「…陽奈子。なぜ、黙っていた?」

「…っ、だって…杏寿郎のお祝いの席…だし…私が黙ってれば済む話だよ…」

「そう言う問題ではないだろうっ!?!?」

勢いよく、私の両肩を掴み怒鳴る。

びくっ

初めて杏寿郎に怒鳴られ、体が跳ね上がった。


それに気付いた皆がこちらに視線を向けてくる。



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