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し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第4章 すれ違い




~煉獄side~


陽奈子をデートに誘ったが、先約があり断られてしまった。


だが、その後に宇随から買い物に付き合ってほしいと言われ、街を歩いていた。


「フラムの新店舗、俺らはいつ頃から入れそうだ?」

「うむ、先方の話だと、来週末くらいには入れそうだと言っていた!」

仕事の話をしながら歩く。

「そうか、んじゃ早くしてやんねーとな!陽奈子も楽しみにしてるみてーだしよ?」

とニヤニヤしながらこちらを見る

「…うむ。そう、だな…」

「なんだよ?なんかあったのか?」

少し言葉に詰まる俺を宇随が覗く

「実は…」

と、先日あったことを話す
陽奈子は、富岡にはメニュー開発を任された話をしていたが、俺には未だに話してくれてはいない

「うーん…そんな深く考えることでもねーんじゃねーの?富岡は料理のこととか詳しいから、あいつが頼ってんだろ」

「そ、そうだろうか…よもや、陽奈子は富岡のことが…」

「(いやいや、ねーから!あいつが好きなのはお前だよ)それはねーよ。多分、あいつから見たら富岡は兄って感じだろーし」

そう言われ少しホッとするが、まだもやもやと胸の支えが取れない。

そう思っていると、ふとある店に目がいく。

【和菓子バイキング】と大きな幟が立っていた。

「和菓子のバイキングなんて珍しいな!不死川のやつ、ひょっとしたら来てるんじゃねーの!?」

ふざけながら窓の外から店のなかを眺める。

「…お、おいおい!ホントにいたぞ!しかも、女と一緒じゃねーか!!」

と宇随が指差す方へ視線をやると

「…あれは、陽奈子…?」

「え?あいつらそんなに仲よかったか?!」

宇随もまた、驚いている。

何を話しているのか分からないが、とても楽しそうにしていることは確かだった。



家に帰ってから、ずっと先ほどの光景がぐるぐると頭の中を回っている。

宇随は「なんか理由があるだけ」と言っていたが、本当にそうだろうか?
陽奈子が優しいのはわかっているが、親切で買い物を引き受けるだろうか?
そもそも俺が誘ったときに少し困ったような顔をしていたのは、不死川との約束が入っているのが言いにくかったからなのでは…?
よもや…陽奈子は富岡ではなく、不死川のことが…

とにかく悪いことばかり、考えてしまった。
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