第4章 すれ違い
次の日、お店でオープンの準備をしているとオーナーとしのぶちゃんが二人で何やら話をしていた
「それでしたら、新メニューを取り入れては?」
「あぁ、それもいいだろう。しかし、何がいいだろうか…?」
そんな会話が聞こえた。
多分、新店舗のメニューについてだろう
そう思いなら準備をしているとしのぶちゃんに呼ばれる。
「陽奈子さん。ちょっとよろしいですか?」
「は、はい!」
何を言われるかと少しドキドキして行くと、オーナーが切り出す
「緋里、君に新店舗の新しいメニューを考えて貰いたい、やってくれるか?」
そう言われ、驚きと喜びが混ざりあう。
「え、私なんかがいいんですか!?」
「陽奈子さんだから、お願いしているんです。働きはじめてから、あなたの頑張りはみんな一役買っています。だからこそ陽奈子さんにお願いしたいんです。」
「…はい。精一杯頑張ります!!」
断る理由はなかった。
嬉しいし、みんなからそう思われていたことに頑張って、努力していてよかったと思えた。
こうして新店舗でのメニュー開発を任されることになった私は、まず誰に相談しようか迷った…
すぐに杏寿郎の顔が浮かんだ。
この事を報告したら、きっと「すごいじゃないか!全力で応援する」って言ってくれそう。
…だけど、意識しちゃってメニュー開発どころじゃなくなっちゃう。
不死川さんかな?
甘いのすきだし、あ、おはぎが好きなのか。
子猫ちゃんにおはぎちゃんって名前つけるくらいだし…って不死川さんにどつかれそうで怖いからやめた!!
じゃ、やっぱり頼れるお兄ちゃんが一番だよね?
今日辺り、寄ってみようかな…