第1章 出逢い
「ごめんなさいね?いきなりで驚いたでしょう?いつもあんな感じなの。本当に勝手で困るわ!」
「い、いえ!お知り合いですか?」
「えぇ。あの方達とは学校が一緒だったのです。中高一貫校だったので付き合いはそれなりにあります。ですが、毎回あんな感じなので私達も困っています。」
胡蝶さんの言葉にオーナー、蜜璃ちゃんが同時に頷く。
「(知り合いならとりあえずは大丈夫そうだな…)大変なんですね、私に何か出来ることがあれば言ってくださいね?」
「陽奈子ちゃん!なんていい子なの!ありがとう、嬉しいわ♡さぁーて!あんなのは放って置いて、お店の準備を再開しましょ!」
「そうですね、お掃除は終わったので次はカトラリーやメニューの準備をしていきましょう。」
胡蝶さんと蜜璃さんに教えて貰いながら、テーブルの準備を進めていく。
と、オーナーに呼ばれた。
「緋里、メニューや席番号は覚えたか?」
「いえ、まだです」
「では、胡蝶と甘露寺、緋里に色々と教えてやってくれ。店の準備はこちらで手分けをしてやろう。」
その言葉にアオイちゃんが反応して「こちらはお任せください!」と言ってくれカナヲちゃんも頷いた。
「わかりました。では、まずは席番号から覚えていきましょう」
「(チームワークがすごく取れてる、早く私も戦力になれるように頑張るぞー!)お願いします!」
それから席番号、お客様のご案内の仕方や、メニューを簡単だが頭に叩き込む。
「一通りの流れはこんな感じだよ!オープンは10:30からでクローズは18:00!あと、うちは夜はやってないから中休みはないんだ、だから交替で休憩ね!」
蜜璃ちゃんがウィンクしながら教えてくれる。
「少しずつ慣れてきたら、今度はドリンクを作る練習をしましょう。うちはドリンクの種類が多いので覚えるのは大変ですが頑張って覚えましょう!」
胡蝶さんが優しく接してくれる。
「それと初日で難しいとは思いますが、私のことはしのぶでいいですよ?敬語も堅苦しいですし、使わなくてもいいです!仲良くしたいので、その方が親近感がありませんか?ニコ」