第3章 優しさに触れて
~夢主side~
杏寿郎が家具選びを手伝ってくれると言ってくれたことを、お店に帰ってしのぶちゃんに話す。
「そうですか!それじゃ目一杯おしゃれしてお出かけしないとですね?」
「…なんで?家具見に行くだけだよ?」
しのぶちゃんは少し困ったような顔をしながら笑う
「あらあら、陽奈子さんもこういうことは鈍いんですね。」
「え?!何?どういうこと?」
「それってデートのお誘い、なんじゃないですか?ニコ」
でー…と?
「え、えぇっ!?いや、だって家具見に行く=デートなんて変じゃない?!そ、そんなしのぶちゃん考えすぎだよー!杏寿郎は友達だもん。」
その言葉にしのぶちゃんはため息。
蜜璃ちゃんも近寄ってきた
「陽奈子ちゃん、ちょっとズレてると言うか、鈍いと言うか…ね、しのぶちゃん?」
「そのうちわかると思いますよ。明日が楽しみですね?」
しのぶちゃんも蜜璃ちゃんもよくわからないことを口にする。
「うん、そうだね!楽しみ!いいソファあるといいなー」
「「(煉獄さん、ファイトです)」」
お店が終わって家に着くと、早速杏寿郎にメールを打つ。
『お疲れ様ー!明日は何時にどこ集合にする?』
それだけ送って足早にお風呂へ直行。
今日は念入りにお顔のケア。
パックなんて久しぶりにしたかも…
ん?でもなんで念入りにしてんだろ…
ま、久々のお出掛けだからか!
服は何着てこうかなー?動きやすい方がいいよね?
なんて明日のことを考えながら、お風呂上がりにスマホをチェック。
杏寿郎から返信がある。
『陽奈子もお疲れ様!明日は俺が陽奈子の家まで迎えに行こう!10時頃はどうだろうか?』
「(家まで来てくれるんだ!10時か…ゆっくり支度できそう!)」
『わかった!ありがとう、待ってます!』
なんだかとても心が踊るようだ。
この気持ちはなんなのだろう?
そう考えながら今日は明日に備えて、早めに寝ようと支度を始めた。