第1章 出逢い
「緋里さん、アオイとカナヲに自己紹介をお願いします」
「あ!す、すみません!えと、緋里陽奈子19歳です!よろしくお願いします!!」
「「「よろしくお願いします!」」」
「さぁ!皆さん今日も元気に頑張りましょうね!今日は月曜日、週始めなのでランチ時が込み合うと思いますので、気を引き締めて参りましょう!特にあの方々がいらっしゃると厨房は大騒ぎになりますので…では、緋里さんはまず、制服に着替えましょう、更衣室はこちらになります、少し狭いですが…」
厨房が大騒ぎとは…?と考えながら、胡蝶さんに言われ着いていこうとすると、ドアベルがなる
視線の先には、目が印象的な小柄な男の人とぼーっとしているような男の子がいた。
「どうも、頼まれてた制服届けに来ましたよ。あと、クロスとかも…なんで制服一着だけなんだよ、そもそも替えが普通店に置いてあるもんだろ、いちいち一着だけのために器具出すのめんどくさいんだよ…ネチネチ」
「このコーヒーの香り、なんだっけ?」
「(だれ!?しかもなんかバラバラだけども!!)」
「あら、伊黒さん、時透くんわざわざ届けてくださってありがとうございます!こちらから取りに行きましたのに、甘露寺さんが、ね?♡ニコー」
「し、しししししのぶちゃん!!な、なに言ってるのよもおぉぉーぅ!!(伊黒さん、今日も素敵♡)」
「あ、こちらはお向かえのクリーニング屋さんの方々です、こちらが伊黒さん、こちらが時透くん」
「初めまして!今日からこちらでお世話になります緋里陽奈子です!よろしくお願いします、伊黒さん、時透さん!」
「あぁ、よろしく…俺は甘露寺さんに会いに来ただけなのに、なんでこんなちんちくりんなやつに朝からでかい声であいさつされなきゃならないんだ、だいたい時透までなんで着いてくるんだ…ネチネチ」
「(いや、聞こえたよ?今ちんちくりんって言ったよねこの人!)」
「あー、僕はすぐ忘れちゃうんで、覚えられないので、また聞くと思うので」
「(え…そんなことある!?)」
「はいはい、それではまたよろしくお願いしますねー!っと、ではこちらに着替えて早速オープンの準備をしましょう」
胡蝶さんは半ば強引にクリーニング屋さんを追い出し、私に着替えるように言った。
制服、かわいいかも…