第1章 出逢い
「では、自己紹介も済んだところですし、中へはいりましょうか、オーナーも待っています」
胡蝶さんにそう言われお店の中へ入る
お店に入るとふわっとコーヒーのいい香りが鼻をくすぐる。
そしてカウンターの奥からがっしりした長身の男の人が現れた
「あぁ、やっと来たね。道に迷ったか?」
「す、すす、すみません、方向音痴なもので…」
このカフェのオーナーの悲鳴嶼さんだ。
面接の時に一度会っているので、初対面ではない
が、相変わらずがっしりしていて威圧感があって少し怖い…
でも、悲鳴嶼さんの出してくれるコーヒーやスイーツはとってもおいしいし、お店の雰囲気もレトロで居心地がよくとても気に入っている。
だからこのお店で働きたいと思ったのだ。
「あぁ、なんと可哀想な子なのだろう、一度で道を覚えられないのは仕方のないことだが、地図を渡したのに迷うとは…まぁ、いいだろう。これから少しみんなで自己紹介をしようか、胡蝶頼んだよ」
「はい、それでは…アオイ、カナヲ!こちらへ来てください。」
そう胡蝶さんが言うと奥から二人の女の子がやってきた
「はい、皆さん揃いましたので、改めまして自己紹介と参りましょう、私から…改めまして胡蝶しのぶです。歳は18です。このお店のチーフをやっています。よろしくお願いします」
「(え!?一個下だったの!?この落ち着きよう凄すぎ…)」
「はい!次は私!甘露寺蜜璃です!19歳ですー!私はホールを担当しているよ!よろしくねー♡」
「(巨乳さんは同い年、と…)」
「栗花落カナヲです。16歳、キッチンを担当しています。よろしくお願いします」
「(16!?バイトなのかな…?な、なんか掴めなそうな子だ…)」
「神崎アオイです。17歳、私はドリンク兼ホールを担当しています、よろしくお願い致します。」
「(年下なのに、なんかすっごく仕事できそうな子、しっかりものって感じ)」
「そして、オーナーの悲鳴嶼さんです。主にキッチンに入りっぱなしなので、分からないことは私、胡蝶へ質問してください。あ、私が緋里さんの育成係ですので仲良くしましょうね?ニコー」
「(え、なんか笑顔怖いんですけど!!)はい、ふつつか者ですが、よろしくお願いします!」