第20章 しんあい *
「それはもう無理でしょう?…あの、ね?…その、あんまり激しくされるとすぐに…イッちゃう、から…」
「っ!!そんなに煽るような事を言ってくれるとはな…何度でも達すると、いいっ!!」
思い描いていた答えとは違う台詞を耳にすると、抑えていた糸がプツリと切れたようにズブリッと腰を一気に突き進めた。
ぐちゅっ、ぐちゅんっ、くちゅっ
「ひゃっ!?ああっ、ま、て!あっやんっああぁっ!!」
「っく…陽奈子っ、…ぅっ」
突き上げた瞬間に再び陽奈子の"なか"がぎゅうっと俺の"雄"を締め上げる。まるで搾り取られるような、そんな感覚に早くも吐精感が込み上げた。
細い腰を掴み、最奥をずんずんと突くと奥でコツンと当たった。そこをノックするように打ち付けると達し続けていた陽奈子の"なか"が痙攣してくるのがわかった。
「んんんっ、やぁっ!も、イッて…るからっ!や、も…む、りぃっ!!あ、あぁぁんっ!!!」
「くぅっ…あっ!陽奈子っ!!」
ギリギリで引き抜くと、陽奈子の胸にドクリッと白濁液を飛ばした。
「はぁ、はぅっ…んぁっ…杏寿郎の…温かい、ね」
胸に吐き出した白濁液を指で絡めとるとドロッと糸を引く。それを愛おしそうに眺める表情にまた堪らなく欲情してしまって、吐き出したばかりの"雄"は再び熱を取り戻す。
「だから煽るなと言っているだろう!?全く、君は本当に…容赦はしないからな?」
「えっ、ちょっと、ま」
「待たんっ!!」
再び深く口付け、久しぶりの陽奈子を堪能するのだった。
時の流れは早いもので、あれからもう2年になる。
去年、陽奈子はフラムを辞めて今は夢だった自分の店を持ち、小さなカフェを営んでいた。
俺の実家の使っていなかった蔵を取り壊し、そこに自宅兼店を建てた。1階が店で2階が自宅、そうしたいと陽奈子から言われ、夢を叶えてやりたいとすぐに行動を移した。
店の名前は『サンパティー』。フランス語で"親愛感"という意味だそうだ。陽奈子らしい、とても素敵な名だ。
その店には毎日のように馴染みの客が訪れて、夢を叶えることが出来た陽奈子は、とても幸せそうだった。
毎日が充実していて、とても幸せな日々を送っている。