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し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第20章 しんあい *




~夢主side~



今日はお店も杏寿郎もお休みなので、小さな庭で子供達とシャボン玉をして遊んでいた。


春の暖かい日差しを掴むように掌を空へと伸ばす。サワサワとそよ風に木々が揺れる音が心地いい。

隣の杏寿郎も私と同じように手を空へと伸ばす。


「いい天気だ」


そういって私の手を取る。

そして、あの…お日様のような眩しい笑顔を向けられた。


「陽奈子、幸せだ。こうして君と過ごす時間は俺の人生の掛替えのない、宝物だ。この子達も…」


きゅっと指を絡めて握られる。その手はまるで私の全てを包み込んでくれるよう。

それに答えるように微笑み返すと、ふと視界に影が重なった。

そっとキスを落とされて、それを見た子供達が掛けよって来た。


「「とーしゃんっ、かーしゃんっ。だいすき!」」



負けじと自分達も大好きだ!と言いたげにぎゅっと抱きついてくる子供達を抱きしめ、優しい眼差しを向けてまた杏寿郎が言った。


「あぁ!父さんも誠寿郎と愛が大好きだぞ!勿論、母さんもな?」


誠寿郎と愛、私をまとめて抱き締める。


「杏寿郎、この子も……忘れないでね?」


「勿論だ!君に会える日が待ち遠しいな…」


そっと丸く大きくなったお腹を撫でると、その私の手の上に杏寿郎の大きな手が重ねられた。




もう一人、今年の秋に家族が増える。
早く出ておいでと言っているみたいに、誠寿郎と愛の小さな手がお腹を優しく撫で、そっとキスをする。
その顔は既にお兄ちゃん、お姉ちゃんのよう。


その姿を杏寿郎と私は微笑んで見つめた。




私達の可愛い可愛い子供達。


杏寿郎と私の、愛の証。





誠(まこと)の愛



それはきっと、そう……




   『しんあい』




          なのだから。




                END.
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