第2章 好きの違い
「じゃぁな!楽しかったぜ!またなー」
タクシーが来たので、宇随さんと不死川さんは帰っていった。
「それでは私たちも帰りましょうか」
そう言ってしのぶちゃんたちと一緒に帰る
「煉獄さんはお家、この辺ですよね?」
「うむ!だが、夜に女の子達を歩かせては危険だ!駅まで送ろう!」
と杏寿郎が言うと、しのぶちゃんが…
「それでしたら、陽奈子さんを送っていって下さい。私たちはバスで帰りますので!」
「…え?電車の方が近くないかしら?」
蜜璃ちゃんがそう言うとしのぶちゃんは目配せをする
「…!あ、そ、そうなのよね~!私たちバスで帰らなきゃいけないのよー、じゃ待たねー!」
そう慌てて言うと二人は歩いて行ってしまった。
…なぜ?何か忘れ物とか…?
「…」
「…」
二人っきりなり、気まずい沈黙。
「…ごほんっ、そ、そう言えば、陽奈子はお店が終わったあと残って練習をしていると聞いたが…」
沈黙を破ったのは杏寿郎だった。
「あ、う、うん。早く戦力になりたくて…もちろん、自分の為でもあるし、好きだからさ」
歩きながら、話を続ける
「努力するのはいいことだ!君の努力は決して無駄にはならないだろう、胡蝶達もとても頼りになると言っていた。」
それを聞いてとても嬉しくなる。
でも杏寿郎に褒められるともっと嬉しい気持ちになる。
これはなんで?お兄ちゃんみたいな感じだからかな?
私を妹みたいに扱うし…
「頼りになるって言われると嬉しいな。なんか認められたって感じするもん!」
「うむ、よかったな!」
そう言ってまた頭をポンポンする
「ねぇ、杏寿郎は私を妹みたいって思うの?」
「む?そうだな…俺には年の離れた弟がいるんだが、雰囲気が少し似ているとは思うな」
「だから頭ポンポンってするの?」
前から気になっていたことを聞いてみる。
「…そうだな、ついそうしてしまうな。嫌だったか?」
少し眉を下げてそう聞かれてはなんだか嫌とも言えない。別に嫌なわけじゃないが、なんとなく子供扱いされるのがさみしい気持ちがしたのだ。
「ううん。嫌じゃないよ?だけど、子供扱いされてるのかなーって。歳一個しか違わないのに少し距離?っていうのかな?なんか寂しいなって…」
「寂しい?うーむ、女の子の考えてることはよくわからんな…」