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し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第17章 海と夏祭り *




「あら?帰りが遅いと思ったら、こんな所で何をやっているんですか、煉獄さん?」

「きゃー♡煉獄さんってば、大胆ね!ドキドキしちゃうわ~♡」


胡蝶と甘露寺だ。
何故、ここが分かったのか…


「あら煉獄さん。その顔は邪魔が入ったとでも言いたそうですね?ですが、ここは公共の場ですよ。少しは自制なさって下さいね?」


そう笑っているが、目が…
胡蝶の目は、少しも笑っていない。


「しのぶちゃん、蜜璃ちゃん…!!ど、どうしてここに…」

「ふふっ、たまたま。とでも言いましょうか。丁度お手洗いの帰りだったんです。そうしたら、離れたところからお二人の姿が見えましたので♪」


甘露寺は両頬に手を添えて微笑ましそうにしているが、隣の胡蝶は恐ろしいくらい目が笑っていない。
流石の俺もたじろいでしまう程。


「い、いや…これには訳が……」

「言い訳は無用です。確かに2人きりの時と言いましたが、流石にあそこまでするとは思いませんでしたよ。さ、陽奈子さん!早く飲み物を買って戻りましょう♪」


つまり一部始終を見られていて、俺は盛った男と思われたのか…
確かにそこは否定出来ないが、あそこで踏み止まった訳だが…胡蝶は厳しいな。
そう思いながらトボトボと項垂れて、3人の後ろをついて行った。




皆のところへ戻ると、今度はビーチバレーをやっていた。持ってきたのは宇髄だろうか…本当に準備がいいものだ。
そう感心していると、陽奈子がこそっと耳打ちしてきた。


「杏寿郎、あのね…その、さっきの。嫌じゃなかったよ?今度は…2人で海に来ようね?」

「っ!…そうだな、次は2人きりで来るとしよう!その時はラッシュガードはなしだぞ?」

「そ、それは…どうかな?だって恥ずかしいし…」


またそう言って頬を赤らめる姿が可愛くて堪らない。

つい陽奈子の頬にキスを落とすと、また茶化される。別に構わない。
周りに何と言われようと、陽奈子がとても愛おしく思ってしまうのだから仕方がない。



今はこれで我慢するとしよう。
家に帰るまでは、これで。

きっと君は、恥じらいながらもこんな俺を笑って受け入れてくれるだろうから…



そんな下心を少しばかり脳裏にちらつかせながら、陽奈子の手を引いて、再び砂浜を駆け出した。



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