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し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第17章 海と夏祭り *




~煉獄side~


ずっと楽しそうにしている陽奈子の横顔を見ていたら、つい手を握ってしまった。


「杏寿郎?」

「あ、いや、すまない。君が楽しそうにしているのが可愛くて、つい、な…」


その言葉に頬を染め、少しの間俯く。
少しすると下を向いたまま、口を開いた。


「杏寿郎!あ、あのねっ…その…」

「どうした?よもや…!月に一度のあれが…」
「ち、違うから…!…えっと、ね?…水着を…」


水着がどうしたのか。不思議そうに首を傾げていると、更に顔を赤く染めた陽奈子と視線が合った。


「杏寿郎に…私の、水着姿を…見て貰いたいなって…それで、喜んでくれたらいいなって…」

「っ!…うむ!楽しみにしているぞ!……だが、あまり君の肌を他の男に見せるのは妬けるな…」


尻すぼみしてしまい、陽奈子は最後が聞き取れずにいて、首を傾げている。


「いや、なんでもない。気にするな!」


今からを独占欲を剥き出しにしてどうする…
だが、見せたくないものは見せたくない。
出来れば独り占めしたい所だ。

海に着くまでの間、何か良い策はないか?と、一人悶々と考えていた。






ようやく海に到着して、各々着替えて海に入る支度を整える。
男は着替えが簡単だから、先に場所取りや荷物を下ろしていると、着替えを終えた女性陣がやって来た。


「お待たせ致しました。場所取りありがとうございます。」

「わぁ♡海なんていつぶりかしら!」

「………っ。」


陽奈子は胡蝶の後ろに隠れていて、全身を見ることは出来ない。だが、どうやら水着ではなさそうだ。


「さ、陽奈子さん?隠れてないで、ほら!」

「う、わっ!!」


胡蝶にトンッと強引に背中を押されると、躓いて転びそうになる陽奈子が俺の前に姿を現した。
その姿は上下共にラッシュガードを着ていた。


「陽奈子は水着ではないのか?」

「っ…そ、それなんだけど…」


言いにくそうにもじもじとしている陽奈子の後ろから、胡蝶がニコニコと満面の笑みを浮かべながらこちらを見ている。


「陽奈子さんの水着姿は、後程と言うことで♪」

「後程……?なるほど!そう言うことか!ありがとう、胡蝶!!」


どうやら胡蝶は俺の考えを汲んでくれたようだ。


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