第16章 約束の花と罰ゲーム *
「陽奈子、それでは体勢が辛いだろう?少し変えよう…」
後ろ向きにさせて、再び台に手を付かせる。
思っていた通り、陽奈子の尻と肘は少し赤くなってしまっていた。
「すまない、痛かっただろう?こんなに赤くなってしまったな…」
「ん…大丈夫…全然平気、気持ち…よかった、から…」
またそうやって可愛いことを言う。
これ以上、俺をどうする気なのか。
「全く君は…どうしてそんなに俺を困らせることを言うんだ。」
「へ?ご、ごめっ…なんか変なこと言ったかな?」
不安そうに後ろを振り向く陽奈子の唇を荒っぽく奪う。
くちゅりと舌を絡ませて、深く口付けながら、柔らかい曲線を描いた腰回りに腕を回して抱き締める。
「ふぁ…あ…」
「はっ…陽奈子っ…はぁ…君が可愛くて堪らない…どうしようもなく…好きで好きで、どうにかなってしまいそうだ…」
唇を離すとツッと互いの混ざりあった唾液が糸を引く。全てが愛おしくて、つい壊してしまいたくもなってしまう。
「はぁ…私も、杏寿郎と同じだよ。好きすぎて…求めすぎちゃうもん…」
蕩けた瞳でそんな台詞を言われれば、ゾクリと腰から熱が沸き立つ。
「君には本当に敵わない…今日はとことん俺の気持ちをその身体に伝える、だから待ったはなしだぞ?」
「っ…今日は、じゃなくていつもでしょ?」
そう悪戯っぽく小さく笑う陽奈子に、また一本取られたようだ。
「続きをしても、大丈夫そうか?と、言っても俺の方が大丈夫ではないのだがな…」
「大丈夫…杏寿郎の好きに、していいから…」
その言葉を聞くと同時に、後ろからくちゅりと音を立てて"雄"を押し進める。
尻を掴んで、一気に律動を速めると、また"なか"がきゅうきゅうと締め付けてくる。気を抜いたら直ぐにでも持っていかれそうだ。
ぐちゅ、ぐちゅっ、ぐちゅっ
動く度に厭らしい水音が響く。
その音にさえ、甘美なものを感じる…
「あぁっ、んぁっ…はぁ、あんっ…」
「くっ…ぁ…陽奈子、好きだっ…」
「きょ、じゅろっ、ああっ!わ、たしもっ…好きっ、大好きっ…ふぁっ」
答えるように、気持ちをぶつけるように後ろから打ち付ける。その度に締め付けられて、俺自身ももう限界が近い…