第16章 約束の花と罰ゲーム *
絶頂を迎える寸前で、指の動きを止めると陽奈子が物欲しそうな顔でこちらを振り向く。
「あ…え?…杏、寿郎?」
「どうした?」
「えっと…その…」
困った顔が可愛くて堪らない。
今すぐにでも押し倒したい衝動を抑える。
今日はとことん、焦らしながら可愛がりたい…
そう思う俺は本当に変態なのだろうか。
だが、それ程までに陽奈子が可愛くて仕方がない。
そう思わせる陽奈子はとても罪深い…
「続きを…して欲しいか?」
「そ…そんな、こと…」
「どうして欲しい…?」
ゆるゆると太腿の付け根を指先で行ったり着たりを繰り返す。この度にピクッと身体が跳ねる。
「や、だぁ…もう意地悪ばっかり言わな…いでっ」
「君の口から聞きたい。もう一度聞こう、どうして欲しいんだ?陽奈子…」
耳元で囁けば、観念したようにボソリと小さく呟いた。
「…ちゃんと…気持ちよく…して、欲しい…です」
「ふっ。きちんと言えたな、だが…続きはあっちに行ってからだ」
そう言って横抱きにすると、ベッドとは逆方向に連れていく。
困惑している陽奈子を他所に、俺は身体は今からすることに期待と興奮で熱くなっていた…
そっとその場に降ろすと、陽奈子が驚いて声を上げる。
「ちょっと待って!こ、ここでするの!?」
「うむ!勿論だ!」
今いる場所は、勿論キッチンだ。
エプロンと言えばキッチンだろう。
「だって、ここはそういうことする場所じゃ…ひゃぁっ!!」
「そういうことをする場所ではないからこそ、余計に良く感じるものだろう…君もそう感じているのだろう?先程より、濡れているが…」
後ろから抱き締め、下着をずらして、指先で"密口"をなぞるとくちゅりと水音がする。そのまま指を推し進めるとその"なか"はぎゅうぎゅうと締め付けてくる。
「あっ!…んああっ…やっ…」
台に手を付いて、必死に耐えようとする姿が俺の欲を掻き立てる。
下着を降ろすとトロッとした陽奈子の"うるみ"が腿を伝う。後ろから見るその姿と言ったら、破壊力が凄まじい…これは俺も余裕が無くなってしまいそうだ。