第14章 ふくらみ…ふくらむ。 ＊

吐き出して治まるはずのものは、熱が引いていくどころか未だに熱を帯びて主張している。
早々に持ってきた避妊具を取り付けると、２人で湯に浸かる。後ろから陽奈子を抱き締めて耳元で「いいだろうか？」と囁けば、小さく頷いて返事をした。


陽奈子の尻を掴むと"先端"を濡れそぼっている"密口"へと宛がう。そのままずぷりと"先端"だけが入ったところで止めてみせた。


「やっ…杏、寿郎…？」

「っ…どうした？」


陽奈子のスイッチが入っているのをいいことに、普段は言わない台詞を聞いてみたくなったのだ。


「ぁっ…ど、したじゃ…なくて…」

「なんだ？…どうして欲しい？」

「ふぇっ！？そ、そんな…こと」


渋る陽奈子をさらに苛めるように、下から少しだけ軽く突いてやる。


「やぁぁっ！！…も、意地悪…今日の杏寿郎、Ｓっ気満載だよ…」

「どうだろうな？…ほら、どうして欲しいか、君から言ってみてはくれないか？」

「ひゃぁっ…い、いれ、て…欲し…ですっ」


小さな声ではあったが、聞きたかった台詞に腰からゾクリと熱が込み上げて、俺の欲望を掻き立てる。
一気に下から突き上げるとその甘美にいやいやと首を横に振って逃れようと必死のようだ。


「…そんなに、暴れるなっ…滑ってしまう…」

「あぁっぅ！！…や、やだぁっ…あ、待って！」


待ったと言われても止めてやる程、今の俺には余裕なんてない。腰を掴み最奥を突いてやれば、一気に絶頂へと上り詰めた。


「ぃっ、あぁぁっ！！！」


その締め付けに俺自身の絶頂も近付いて来てしまって、くるりと陽奈子を反転させると抱き合うような格好になる。


「はぁはぁっ…ま、待って！んんっ、ホントに…今は」
「すまんがもう無理、だっ…」


夢中で尻を掴むと、下からずんずんと律動を速めて絶頂に向かって腰を打ち付ける。


「やぁぁっ！もぅ、またイっちゃっ…ぁ、だめぇぇっ！！」

「ぁっ、そんなに…締める、なっ！くぅっ、もう…出るっ」


達した陽奈子の"なか"のぎゅうぎゅうとした締め付けに持っていかれ、何度目かの吐精をした。