第14章 ふくらみ…ふくらむ。 *
「あぁ…さっきは答える余裕が無くて、つい誤魔化してしまったからな…」
「あっ…よ、ゆうって…?」
「君があまりにも可愛らしいことするから…普段は愛らしい表情なのに、スイッチが入ってしまえば蕩けた表情になる。その艶っぽい表情も…そのそそるような顔をして、この小さな唇で…」
陽奈子の顔を覗き込みながら顎に指先を添えて親指で唇をなぞると、うっすらと開いた唇にぐいっとその指先を口内に推し進める。
くちゅ…
「この表情も、笑った顔も…全て、独り占めしたいと思ってしまうのは我が儘だろうか?…俺は君に心底惚れているんだ。」
「ふぁ、んん!ひょぉじゅっ…ろっ」
指先で口内を掻き回すとねっとりとした舌が纏わりついてくる。そのまま首筋キスを落として、開いている手をツツッと腹を触れながら伝わせ太ももを撫でる。
「泡のせいか少し滑りがいいな…」
「んぁっ…ふ、あっ…」
陽奈子の口から時折くちゅくちゅと厭らしい水音が浴室へ響く。
太ももから股関節の辺りをゆるゆると行ったり来たりを繰り返していると、手を掴まれた。
「どうした?」
「じ…焦らさなっ…いで…」
「ふっ。…触って欲しい、か?」
意地悪くそう問い掛ければ、コクコクと小刻みに頷いて答える。望み通り触れてやれば、水とは違うぬるりとしたものが指先に纏わりついてくる。口内を指で犯しつつ、指先を"密口"へずぷりと入れると陽奈子の身体が仰け反る。
「あぁっ!…ひゃぁぅっ…」
「君は本当に感じやすいのだな…少し触っただけだと言うのに、どんどんと溢れてくる…」
入れた指を押し曲げて、ぐりぐりと激しく押し上げると陽奈子は身体をしならせる。その度にお湯がぱしゃぱしゃと音を立てて波打つ。
「あぁっ!きょ、じゅろっ…お湯が、入って来ちゃっ…!!」
「む、お湯…?俺にはお湯だか君のだか、分からんな…」
「やっ…そ、んな…ぁ、あぁぁっっ!!!」
掻き出すように"なか"を刺激してやれば、すぐに絶頂を迎え、身体をぴくぴくとさせながらもたれ掛かってきた。
「大丈夫か…?」
「はぁはぁ…も、意地悪なこと、ばっかり言うんだからっ…」
蕩けた表情でそんなことを言うから、その艶っぽい顔にゾクリと身震いしてしまう。