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し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第11章 鍵とサンタ *




それから話は一旦挨拶のことから離れて、その先の未来を語り出す。
それだけで幸せに満たされる。


「杏寿郎の部屋の方が広いかな?それともこっちかな?」

「そうだな…多分、間取り的には俺の方が少し広いかもしれんな。許しが出たら…暮らすのは、俺の家でいいのか?」


そう聞けば「杏寿郎とならどこでも幸せだからいいよ!」と堪らなく可愛いことを言う。


(あぁ、もう…どうしていつも煽るような事ばかり…)


堪らなくなってちゅっと浅く口付ければ、だんだんと深くなっていくキスの嵐…

キスだけで、身体が再び熱くなっていく……
きっと陽奈子も同じなのだろう、何かを求めるような熱を帯びた瞳…


「…陽奈子、もう一度君を抱きたい…」

「うん、いっぱい…愛してください。」


会えなかった分の君をもっともっと感じたくて…
この先の2人の未来を小さく願いながら、また一つに繋がった。





次の日、目が覚めると目の前には愛しい人の寝顔。

気持ち良さそうに眠る陽奈子に「おはよう」と小さく呟いてキスをする。一緒に住めばこれが毎日続く…そう思うだけで感情が抑えきれなくなって、思わず眠っている陽奈子を抱き締めた。


「んぅ……ぁ…起きてたの…?」

「今さっき目が覚めた。…おはよう」


目覚めのキスを一つに落とせば、昨日のことを思い出したようで陽奈子の頬が赤く染める。

(本当にいちいち可愛い反応をする。…ほら、もう身体が反応してしまった)


愛しい人が目の前にいれば、どれどけ抱いても切りがない程に欲情してしまうものだろう…
起きたばかりの陽奈子を組敷けば、目を見開いて「今から!?」と驚いているようだ。


「今日は久しぶりに1日一緒にいられる。だから、君とずっとこうしていたい…触れるだけで幸せなんだ。」

「杏寿郎……私も幸せ。」


にこりと微笑むと、両腕を首に回して口付けてくる。
この先の甘美な予感に熱は止まることなく、柔らかな温もりを感じて瞳を閉じた……


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