第11章 鍵とサンタ *
* * *
そんな言葉をどこで覚えたのか…それとも誰かからの入れ知恵か…そんなことはどうでもいい。望み通り、俺でいっぱいにしてやろう。
再び深いキスを繰り返す…口内を掻き回せばおずおずと答えるように小さな舌を懸命に動かしてくる。その些細な反応にさえ愛おしいと思ってしまう。
「んんっ…んむぅ……ぁ…!」
キスを首筋へと這わせしゅるりとケープを脱がせれば、目の前には綺麗なラインの鎖骨と噛みつきたくなるような肩が現れる。
「綺麗だ、陽奈子…ん…」
「あっ…きょう、じゅろっ!……あぁっ!」
鎖骨や肩に甘噛みしつつ、片手は柔らかな膨らみを捉え揉みし抱けば小さく嬌声が上がった。そのまま唇での愛撫をし続けながらうつ伏せにさせてファスナーを下ろすと見たことのない下着が顔を出した…
「…よもや、この下にこんなものまで着ていたとは…君も案外こういうことが好きなのだな…?」
「やっ、ちがぁっ…あぁっ…!」
下着の紐を引っ張ればはらりと落ちて、背中から腰に掛けてのラインが一層際立つ。舌先をつつっと下から上へなぞればその甘い感覚に耐えるようクッションを握って身をよじって逃れようとする。
逃がさないように上から覆い被さると頭上で腕の自由を奪って肩や背中にちりちりと赤い"証"を散りばめていく。
「ぁっ、きょうじゅろっ……ひっ、やああっ!!!」
「…ん、ここがいいのか…?こうされると、いい声が出るな…」
左の腰から脇に掛けて舌を這わせたり甘噛みをすれば陽奈子の身体がしなり、びくびくと身体を痙攣させる。そんな反応がつい嬉しくなってしまって執拗に舐め回せば甘い声をあげ、軽く達してしまった。
「ぃっ、…やっ!あぁんっ!だ、だめぇぇっ!!」
「もうイッてしまったのか…?酒のお陰か今日は感度がとてもいいな」
「はぁ、…はっ…はぁっ、いじわるっ。」
くるりと仰向けにさせれば肩で息をしてこちらを睨む。そんな蕩けた瞳で睨まれても全く怖くもない、むしろ余計にいじめたくなる。
再び覆い被さろうとすると視界が反転し、今度は押し倒される側になっていた。これはどういう状況か…?
「きょ、今日は私の番だから!!」
いつものらしからぬ発言に少々驚いたが、される側を体験してみるのもいいものか、と思う陽奈子に身を委ねた。