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し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第7章 疼き *




~夢主side~


「…ねーちゃん、もう明日帰るの?」

寂しそうに眉を下げた郁茉が、荷物をまとめている私の側に寄って話しかける。

「うん。寂しいけど、またすぐ会えるよ。それに郁茉、そろそろお姉ちゃん離れした方がいいんじゃない?ほら、お母さんから聞いたけど、高校でけっこーモテてるらしいし!」

「…別に、モテてねーよ。俺はねーちゃんが好きだから、それでいいんだよ。女なんか興味ないねっ」


はぁ、この子はいつになったら私から離れてくれるんだろう…流石に高校生になれば変わるだろうと思ってたけど、ここまでシスコンだったとは…


若干呆れながら、止めたいた手を再び動かしてパッキングをしていると、お兄ちゃんが来た。

「陽奈子、荷物まとめるの手伝おうか?」

「ううん!大丈夫だよ、もう終わりそうだし」

優しく気遣ってくれるお兄ちゃんとも、明日からまた暫しのお別れだと思うとやっぱり寂しい…
そんなことを思ってると、お兄ちゃんが郁茉を何やら急かしていた。

「ほら、郁。ちゃんと言っとけ」

「わ…わかってるよっ…」

ポンとお兄ちゃんが郁茉の背中を押すと、郁茉がおずおずと私に話しかける。

「あ、あのさ、ねーちゃん。」

「んー?なーに?」

「俺、さ。ねーちゃんがすげー好き。」

いつも聞いているはずの"好き"が今日はなんだか違う言葉に聞こえた。

「うん…」

「でも……ねーちゃんには、大事な人…いるんだろ?」

「…え?…どして…」

バレていないと思ってた。あの時も上手く誤魔化せたはず。なのに、どうして気付かれたの…?郁茉、怒って、る?

「…ねーちゃん、分かりやすいからバレバレ。俺だってそんなに鈍くねーよ。…だからさ、俺決めたんだ。」

郁茉の目がいつもより真剣に見えた気がした。

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