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し ん あ い【鬼滅の刃/煉獄/R18】

第7章 疼き *




~夢主side~


返信が遅くなった為、直接電話で話そうと、集まった皆から隠れるように廊下に出ていた。
もちろん、声が聞きたかったのが一番だけど、それは恥ずかしいから黙っておく。


途中で通話を切られてしまったスマホを片手ににらめっこ。


なんで急に切られたのか?

少し切羽詰まったように感じだけど、本当に具合が悪いんじゃ…


「ねーちゃんっ!早く続きやろーよ!みんな待ってる」

杏寿郎のことが気になり、もう一度かけ直そうかどうしようかと悩んでいると、弟の郁茉(いくま)[16歳]が呼び戻しに来る。

「あ、うん。ごめんごめん!」

「…誰?…もしかして、男…?」

不機嫌そうに眉間に皺を寄せて私のスマホを指差す。

「えっ…?と、友達っ?」

咄嗟に友達と言ってしまった。ここはきちんと彼氏と言った方がよかったかな?
いや郁茉の前でそんなことを言ったら絶対に機嫌を損ねるはず。何て言ったって郁茉はかなりのシスコンだ。やきもちを焼かないはずがない。

「…オレが聞いてんのに、なんでねーちゃんが質問してくるの?…ホントに、友達…?」

更に疑りながら、こちらを見てくる。
これ以上は誤魔化せない…かも
もう白状してしまおうか、と思った時。

「陽奈子、郁。みんな待ってるぞ?」

優しい眼差しで微笑みながら、部屋から顔を覗かせて"おいでおいで"と手招きしていた。
お兄ちゃんの燈志(とうじ)[23歳]。
この状況を理解したようで、助けてくれた。
さすが私のお兄ちゃんだ。

「あ、はーい!今行きます。行こ、郁茉」

「え…うん…。」

少し不服そうな顔の郁茉の背中を押して、みんなのところへ戻る。
きっとお兄ちゃんは私に恋人が出来たこと、気付いてると思う。お兄ちゃんは昔から勘がいいから。


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