第7章 疼き *
~煉獄side~
「宇髄、俺は病気だろうか…?」
数日後、俺は宇髄に思い切って聞いてみた。
「あ?なんだよ急に」
煙草をふかしながら、若干白い目で見てくる。
宇髄には陽奈子と一線を越えた話しはしていた。色々と相談に乗ってもらっているから、道理だろうと…
きっと側に不死川も聞いていただろう…
「陽奈子と身体を重ねあってから、俺は陽奈子を求めて仕方がない…身体がこう…熱いというか…疼いて仕方がないのだ。これは、病気なのか?医者に見てもらった方がいいのだろうか?」
すると宇髄はニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべてまた煙草をふかす。
「おーおー、あっついねぇ、お盛んなこった!」
「…うるせェ。そういう話は他所でやれやァ、昼寝ができねェ」
後ろにいた不死川が不機嫌そうに俺の座面を蹴りながら、話を割ってくる。
「不死川はこう言った経験はないのか?身体が妙に火照るような…疼いてしかたがな」
「人の話聞けやァ。…んなもんねーよォ、くだらねェ寝る。」
話の途中で遮られると、不死川はイヤホンを耳につけて目を閉じた。
「お?不死川の話興味あったのによっ、残念だな。煉獄、その反応は普通だ。至って健康だから安心しろ。好きな女を抱きてぇ、めちゃくちゃにしてやりてぇって思うもんだよ、男なら誰でもなっ!しっかし…陽奈子もこりゃ大変だな」
"普通"だと言われ少しほっとしたが、あくまでもこれは俺の欲を陽奈子で消化しているだけな気がしていた。
「いつか、拒絶されてしまうかもと思うのと裏腹に、身体が言うことを聞かないのだ…何かいい方法はないか?」
そう聞くと「そんなの簡単だろ」と言ってまた厭らしく笑う
「好きな女を抱いてると思ってオナニーすりゃいいんだよ」
卑猥な言葉を口にしながら煙草を灰皿に押し付けて、また次の煙草を咥える。
「よ、よもっ!!!!」
その言葉に焦り、勢いよく立ち上がる。
がんっ
「っい……宇髄…そんなことは許さされるのだろうか…?」
立ち上がった拍子に頭をぶつけ、少し冷静さを取り戻せた気がした。