第6章 結び *
「っ!っすとーーーーっぷっ!!!!」
びくっ
「っ!?」
耳元で陽奈子が大声で叫ぶので、驚いて身体が跳ねる。
若干耳鳴りさえ感じた耳を押さえ陽奈子を見ると、もうゆでダコのように顔を真っ赤にさせて少し怒っている。
「もう!杏寿郎のばかっ!!エッチ!…だめって言ってるでしょっ!」
「す、すまない…つい…昨日…したばかりだった、な」
陽奈子に怒られると何も言えなくなってしまう。毎回のように求めるのはダメなのか…としゅんとしていると「ここじゃだめって言ってるの…」と小さな声で耳まで紅くして呟く陽奈子。
「で、ではっ…!!いいのだろうか…?」
恐る恐る確認すると小さく「うん」と頷いた。
自分の欲望を激しく打ち付けるように、身体を重ねた後、陽奈子はそのまま眠ってしまった。
激しくし過ぎてしまったようだ…
少し汗ばんだ陽奈子の額にキスを落としながら、最近の自分の気持ちの変化に疑問が浮かんだ。
なぜだろうか?
陽奈子と身体を重ねれば重ねるほど、もっと…
もっと、もっと触れたいと思ってしまう。
喉がからからに渇き水を欲するように、もっともっとと陽奈子が欲しくてたまらない欲望が湧き出てくる。
会うたびに、身体が疼き陽奈子を求めてしまう。
これは…なぜなのだろう?
このまま毎日のように求めてしまっては、陽奈子にいつか拒絶されてしまうかもしれない…
だが、この抑えきれない欲望は、身体の疼きは一体どうすればいいというのだろう……
そう考えてながら陽奈子の寝顔を見つめると、また下腹部に熱がこもってくるのを感じる。
「はぁ…またか…」
自分の身体が可笑しいのではないだろうか?と、呆れため息をついた。すでに熱を帯びて硬くなるそれを収めるよう、俺も目を閉じた。