第3章 夜の散歩/カリム/甘
みんなでご飯を食べて、お風呂を借りて、部屋も用意してもらった
カリムとジャミルとゲームをして、それぞれの部屋へ戻った
『はあ…楽しかった……』
バルコニーへ出て柵に肘をついた
『カリム先輩に渡せなかったなあ…』
ジャミルに渡したのとは別に、カリムには小さな石の付いたピアスを買っていた
『みんなといたから渡すタイミングが……まぁ別にそんな深い意味はないんだけどさ……』
カリム「あ、!」
『へ?』
声が聞こえた気がして周りを見るがカリムの姿はない
カリム「上だ上!」
『上?』
見上げると魔法の絨毯に乗ったカリムが
『カリム先輩…!?』
カリム「少し散歩しようと思ってな!ジャミルには内緒な!」
『は、はい…』
カリム「一緒に行こうぜ!」
カリムはに手を伸ばした
がその手を握るとグイッと引き上げられ、カリムの足の間におさまった
『(ここ…!?)』
カリム「さ!行くぞ~!」
『わ、わ、わあああっ!』
絨毯は高く舞い上がりあっという間に雲の上
雲の海が流れて真ん丸の月が見える
『綺麗…!』
カリム「やっぱいい眺めだな」
『あ、あの、カリム先輩……これ』
カリム「何だ?」
『いつも誘ってくれてありがとうございます。そのお礼…と言いますか…』
カリム「開けてもいいか?」
『はい』
カリム「これは…ピアス?」
『はい……カリム先輩の瞳の色と同じで…綺麗だなって…』
カリム「確かに綺麗だ……今のお前の顔そっくりな色だな!」
『!』
カリム「ははっ、可愛いな、は!」
カリムはの頬に手を添えた
カリム「可愛い、。これからも側にいてほしい」
『こ、これからも…?』
カリム「あぁ。オレはお前のことが好きみたいだ」
『す……っ』
カリム「好きなお前からプレゼントまでもらって言わずにはいられなかった!いきなりごめんな!返事は後で…」
『…きです…』
カリム「ん?」
『私も…好きです……好きなんです……!』
カリムはの手の甲にキスをした
カリム「誓うよ、を愛し続ける」
『あ、あい…っ』
カリム「へへっ」