第5章 嫉妬に溺れる【探鉱者】
部屋の中に入ると、ふと目の前に置いた覚えのない水が置いてあった。
怪しそうなので、飲むのはやめとこう。
そう思ったのが30分前。
この部屋の温度でも上がっているのか分からないが、ものすごく喉が渇く。生憎だが、この部屋は冷蔵庫などは無く、飲み物も間食系も全て厨房にある。
なので、今目の前にあるこの水がとても美味しそうに見える。
飲みたくて仕方がない。
人間って不思議で喉の乾きを満たすためにはどんなに怪しい見た目でも水だと分かれば、不意に手が出てるものだ。
気づいたら私はその水を飲んでいた。
案外、普通の水だった。
調子に乗って飲みすぎたのかもしれない。
そこからは簡単だ、その水はやはり何か入っていたらしく飲んでから数分後に眠気が酷くなっていった。
ダメだ…ねっっっむい……少し早いけどもう寝よっと。
明日は試合無いし、ゆっくり眠れると私は夢の中で思っていた。
水を飲んですぐにルイスは眠っていた為、部屋の鍵を閉め忘れていた。