第2章 共通プロローグ
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行ってみないと分からないって事か…
妙に広いこのエウリュディケ荘園で迷子になる人が増えていきそうだなと私は思いながら階段を登っていた。
二階に着いて広くて長い渡り廊下が続いており、一つ一つドアがあった。
そこには名無しのネームプレートが沢山あり、ひとつだけ私の名前が書かれたネームプレートがあった。
そういう事ね、部屋は予め用意されてるってわけか。
ドアノブに手を回し中に入った。
中は至って普通だった。言うならば少し1人になるには大きいぐらいで他は気にならなかった。
木を特徴とした家具が多く並べられており、シンプルと纏めることにした。
ふと、机の上にノートのようなものがあるのを見つけた。
ペラっとめくるとどうやら日記だった。
何も書いていないまっさらな日記だったので、これは毎日書かなければ行けないような気がして、今日の振り返りを書いておいた。
ル「………これからは自由に生きれるんだ……」
私は自由になりたかった。パイロットという職に就きながらも贅沢な悩みだったと思う。
でも後悔は一切ない、新しい生活をまた1から初めて行くだけだ。
そう思いながら、私はその日に大移動した疲れが来たのか深い眠りに着いた。
自由になれる日が来るといいな。
まさかあんな絶望な日々になるとは思ってもいなかった。