第2章 共通プロローグ
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このエウリュディケ荘園に来てから、3年が経とうとしていた。
最初の半年間は誰も来ないで孤独を感じていたが、今ではサバイバー達は29人も増えていた。
最初に来た4人に説明するのも大変だったが、理解してくれる人がいたから良かったものだ。
そして私はその4人が来てから地獄を知ることになった。
何がゲームだよ…生き残るのに大変な毎日を暮らしていた。
しかし、このエウリュディケ荘園は不思議とかなり負傷をしても一日で治ってしまい、軽傷なら1時間で治ってしまった。
自由になりたかったはずなのに、結局ゲームの中でも私は命令する側。
誰かが怪我をすると助ける側、結局自由にはなれなかった。
最初はもちろん拒んだ。ゲームにも出たくなくて仮病を使って逃げたが、気づいたらゲームが始められていて、強制参加だったのだ。
そんな生活を3年も続けていると何が目的で来たのかすっかり忘れてしまっていた。
今はサバイバー達に説明することと、仲良くするのに大変な日々だった。
不思議に思ったのが、誰もが私がこのエウリュディケ荘園に来たのが初めてだったことなんて覚えておらず、聞いても来なかったのだ。
そこだけが未だに不思議に思っていたが、そこまで気にもしていなかった。
今はどうしたら仲良くなれるかを考えるので精一杯だった。
あぁ、平和な日常よ訪れろ……!!