第4章 身体は口ほど素直 【墓守】
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気まずい時間が長く感じる。
1時間ぐらい経ったのかと思えばまだ15分しか経っていないという絶望の時間が私には息苦しく感じた。
かといって話しかけることも話しかけられることも無い。
そんな時間が刻々と過ぎていこうとしていた。
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謎の緊張と雨のせいで湿気が私の喉の乾きを酷くさせる。
そう言えばこの試合が始まる前に水を貰ったんだっけな。
ちょうど持ち運べるサイズだったから試合に持ってきたんだった。
私はこの水を飲んだことを後悔することになるとは知らないまま素直に飲んだのだった。