第4章 身体は口ほど素直 【墓守】
そこに居たのは墓守のアンドルー・クレスさんだった。
私は彼が苦手だった。
別に嫌いとかでは無いが、彼は卑下が強すぎる。
全てのことに対して俺が悪いと言えば済むとでも思っているのではないか?と考えたこともある。
人を頼りなさすぎたり、妙に疑心暗鬼な所とか……出せば出すほど出てくる…これくらいにしとこう。
遠くから観察していただけだったので話すのは初めてだ。
『……初めまして…墓守さん』
ア「……初めまして」
そこで会話は途切れた…気まずい…気まずくて仕方がない。
話題も作れる気がしない……でも話してみるか…
『…先程まで1人だと思ってたんで、みんなが居る小屋の方に走っていこうと思ってたんですよ。』
ア「そうか。だから濡れているのか。」
『教会近くにいた時に雨が降ったので幸いこれだけしか濡れなくてよかったです。』
ア「……そうだな…」