第9章 ヒステリックナイト【納棺師】
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抵抗する気力が無くなってきた。
さすがに命の危険を感じた私は、気を取り直し納棺師の肩をバシバシ叩いた。
イ「…!!」
納棺師は吃驚していた。
イ「…こんな…美味しい血は初めてです。貴方はこの荘園の人達に比べて格別に甘い。」
本能を暴き出すほどの血は納棺師の思考を低下させていく。
『ッ……貴方ッ…最近噂になっている吸血鬼…ッ!!』
イ「ええ、僕ですよ。この荘園の女性の血をすこーしだけ分けてもらってるんです。」
イ「眠っている間に、血を少し分けてもらって起きてしまったら記憶を消せば問題は何もなしですよ。」
『問題は大ありじゃなくて?』
ダメだ一気に血を抜かれすぎて、力が入らない。
イ「この状況では貴方は何も出来ません。僕、貴方が気に入りました。」