第9章 ヒステリックナイト【納棺師】
時計の針は11を指した頃。
みんなは完全に夢の中に入っている。
納棺師の部屋は確か…3階の………あった。
静かにドアノブを回してみた。
すると、簡単にドアノブを捻ることが出来、部屋にすんなりと入ることに成功した。
この時、何故鍵をかけていないのかを疑問に持てばよかった事を私はまだ知らない。
ラッキー♪ぐらいにしか思っていない。
部屋の中に入った後は、物音を立てずに納棺師が寝ているであろうベットに近づいた。
そっと手を顔の前に出した。
規則正しく呼吸をしているのを確認した。
完全に眠った状態である事を確認し、手っ取り早く行った。
『…悪いと思わないでよね…たまたまなんだし。』
私の手には注射器。
そう、私はナイフのような物騒なものでは目立ちすぎる。
私は誰にも分からないような安楽死を好む。