第4章 My sweet honey【沙明】
「てゆーか聞きたいことあるんだケド、おふたりさんマジな話そこまで仲良かったっけ?」
席に座って早々に質問された。
そんなに俺とツバサが仲良いのが違和感あんのかよ。
「あ、えっとね」
「そりゃあ、なァ?」
ツバサと二人で顔を見合わせる。
コイツらにとっちゃ爆弾発言かもしんねーな。
「私たち、結婚してるから」
「俺たち、結婚してるから」
時が止まったように静かになる。
二人の方を見ると、目を見開いて硬直していた。
オイオイ、そんなに驚くようなこと……だったかもなコイツらには。
「エ、エェ!?は、初耳なんですケド!?」
「いつ、したの?」
ジナは言動から見るとあまり驚いてないように聞こえるが、声に少しの困惑が混じっていた。
「ちょっと前ぐらいに、沙明にプロポーズされて、最近結婚したんだ〜」
「指輪もあんだぜ?ほらよ」
ツバサと同時に左薬指に嵌っている永遠の愛を誓った指輪をジナとSQに見せる。
銀色に輝くソレは、神々しくライトの光を反射していた。
「まさか結婚してるとは……SQちゃん驚いちゃったZE」
「うん、すごい、びっくりした」
「ま、今は新婚でイチャイチャラブラブのレッツパーリィナイ!っつーわけよ」
自分でも言ってて意味分からないが、とりあえず幸せが抑えきれないということ。
「今日は新居の客室に置く家具を買いに来たんだ〜。さっき買ったからもう目的はないんだけどね」
「それでもまだ部屋余ってっからな。一つはいいとして、残りは検討だな」
「おおう、話を聞く限り相当家おっきそうですな……どんくらいなの?」
「んーと、三階建てで、エレベーターつき」
「マジで!?でかっ!ジナと今度遊びにいっていー?」
「私は大歓迎!沙明、二人家に呼んじゃダメ?」
「わーったわーった、いいって。客室作ったのD.Q.Oのメンバーが遊びに来るかもしれねーからなのがほぼ一番の理由だったしな」
と、こんだけ理解ある夫みてーな発言してっけど、正直来て欲しくない。
ツバサが俺にベッタリじゃなくなるじゃねーか。たしかにツバサは友達と過ごせてハッピーかもしんねーけど、こちとらツバサを取られてジェラシーしか貯まらない。
それでもツバサが望むんなら我慢してやりますよ。
その分褒美は貰うぜ?