第4章 My sweet honey【沙明】
転移装置で七階まで来た。
マップを見る限り、家具屋は七階にあったからだ。
ようやっとカプセルくんの出番ですかね。
「で?どんなやつにするワケ?俺ァお前の意思に従うぜ?どんなのでも買ってやっから」
「さすがにこの前よりは小さいものにするよ。それに、私も出すから」
オイオイ、お前に出させんのか?
そんなのは俺のポリシー違反だな。
「いーっていーって。俺とお前の家のモンだぜ?だったらお前は出さなくていーんだよ」
「理屈が分からないよ……どうしてもダメ?」
こてんっと首を傾げてコッチを見てくるもんだからエレクトしちまいそうになるけど、そこはグッとこらえる。
「ダーメ。金関連の事ヤりたいんなら家計管理だけな」
「う〜ん……分かった。これ以上言っても折れてくれないこと私知ってるから、沙明に任せるよ」
「ヒュゥ、お利口さん。俺らは今俗に言うちょっと金持ってる人だから何でも持って来いよ」
でも金を持っているのは当たっている。
このまま研究を成功し続ければ懐潤い放題。
ハニーとさらにいちゃらぶできるっつーワケ。
「ま、探しに行こうや」
「うん」
まずベッド。ツバサがいいやつ見繕ってる。悩んでる姿が超絶キュートだ。
「沙明〜これにする〜」
来て、と言われてチョットだけアッチの方想像しちゃったのは内緒。
ツバサが選んだやつを見ると、ダブルサイズのベッドで、一人で寝る分とかには十分すぎるほどの大きさ。
枠はダークブラウンで、布地はホワイトを基調としている。
客室にゃこれがちょうどいいよな。
「りょーかい。んじゃカプセル三つ分コイツのデータ挿れるわ」
と、家から持ってきたデケェ買い物で必須のカプセルくん。
例えばこのベッドのデータをカプセルに挿れて、金を払って持ち帰ったとする。
そんでカプセル内のデータを家にある専用の機械で読み込むと、ベッドがそのまま現物として出てくるっつースグレモノだ。すげーよな。