第3章 煉獄家
居間では千寿郎が朝食の用意をして待っていてくれていた。
「お二人とも随分楽しそうでしたね。笑い声がこちらまで聞こえてきました。」
「すみません。煉獄家の男性はお顔立ちがそっくりでいらっしゃって驚いてしまい・・・」
「俺たちは言われ慣れているが、初めて見た人は驚くだろうな。」
「ちなみに、祖父も同じような顔だ。」
追い打ちをかけるように杏寿郎は言う。
「想像はつきますが・・・・。ふふっもうやめてください杏寿郎。」
は肩を震わせて笑いをこらえる。
「、笑いすぎだろう?」
楽しそうに笑う二人を見ながら千寿郎が不思議そうに尋ねた。
「兄上とさんは古くからのお知り合いですか?」
「いや、三日前に初めて会った。今日藤襲山から我が家に来る間に話をしただけだ。」
「とても気が合っていらっしゃるんですね。兄上がこんなに楽しそうな顔を千は初めて見ました。」
「確かにそうかもしれんな。言われてみれば千以外と話して笑ったのは久し振りだ。」
も久しぶりの賑やかな朝食を幸せな気持ちで食べた。