第42章 けじめ
はしばらく泣いた。すんすんと鼻を鳴らしながら顔を見上げると、優しい眼差しの杏寿郎と目が合う。
「、少し落ち着いたか、遅くまで付き合わせて悪かった。」
「その恰好では電車で帰れんだろう?良かったら、我が家に来ないか?風呂にでも入ると良い。今日は車で来ているんだ。」
「今生では、母が健在でな。君に紹介したい。」
「・・・はい。ありがとう。勿論行く。ふふふ。またいきなりお家に招待されてる。」
「よもや!そうだな。また同じ手口だな。」
はははと笑いながら、「ほら」とを立たせてやり、の手を引いて駐車場へ向かう。
車の中でもは杏寿郎の横顔を見て泣いた。大好きな大好きな杏寿郎の凛々しい横顔。嬉しいのと、懐かしいのと、愛おしいのとが入り混じって、体中にこんなに水分があったのかという位ずっとボロボロと涙を流して泣き続けている。