第21章 報告
「・・・君の言うとおりだ。返す言葉もない。」
「しっかりしろよ。お前。父親なんだろ?」
「ま・・・はきっとすぐに目覚めるさ。輸血が足りねぇなら俺の血をやる。同じ血液型だからな。俺はそのためにここに呼ばれたんだ。」
「面目ない。」
「はいつもお前より先に絶対死なねぇって言ってるぜ。それがお前にできる一番の恩返しだって。」
「初耳だ。」
「当り前だよ。こんな話本人の前で言うわけねぇよ。お前を自分のせいで傷つけたくねーんだとよ。健気じゃねぇか。」
「を信じてやれ。よく話を聞いてやれよ。」
「・・・宇髄。君は俺の知らないを知っている。」
「が好きだからな。でも、にとっては煉獄は別格だからな。いくら俺が好き好き言っても、取り合ってもくれねぇぜ。」
「には倖せになって欲しいからな。余計な世話ばかり焼いて悪ぃな。」
「宇髄、君が俺に何も教えず黙っていて、が俺に愛想をつかすのを待つこともできるだろうに。君は優しいな。」
「質の悪ぃことにな。俺はお前も結構好きなんだ。」