第17章 ハンジの相談室3
その頃、ハンジはまたエルヴィンの部屋にいた。
「え?もうそんなとこまでいったの?」
エルヴィンから今日起きたことを
あらかた聞き出したハンジは、
驚きながらも声を弾ませる。
「……ハンジ。そんなに楽しいのか?」
その様子を見て、
エルヴィンは呆れたような表情を浮かべた。
「いや、随分進展したなーって思って!」
ハンジのその言葉に、
「進展はしていない。
エマは今、ただ私に流されているだけだろう。」
エルヴィンはそう言うと、
ソファーに深くもたれこむ。
「なに?何でそんな弱気なの?」
ハンジはエルヴィンの顔を覗き込む。
「そう思うからだ。」
エルヴィンは大きくため息を吐いた。
「……恋愛と言うものは、
自分の気持ちだけでは
どうにもならないものなんだな。」
そう言うエルヴィンに、
「だから面白いんじゃないの?」
ハンジはそう言って笑いかけた。