第16章 会いたい人
「上着、ありがとうございます。
洗って返しますね。」
「お前、その上着洗うの何度目だ?」
リヴァイはフッと息を漏らした。
「まだ二度目です!
と言うか、今笑いましたよね!?」
エマは若干興奮して
リヴァイの肩を掴む。
「笑ってねぇ!早く寝ろ!」
リヴァイはエマを無理やり立たせると、
梯子まで連れて行った。
梯子を下りる直前、
エマはリヴァイに声をかける。
「……リヴァイさん。」
「何だ。」
「もし、リヴァイさんが恋することがあったら
教えてくださいね。」
そう言ってニヤリと笑うエマに、
「何でお前に教えなきゃならねぇんだよ。」
と、飽きれ顔のリヴァイ。
「……おやすみなさい。」
エマはリヴァイに笑いかけると、
ゆっくり梯子を下りて行った。