第14章 ハンジの相談室2
「でもエルヴィン、
まだちゃんとした告白はしてないんでしょ?」
「まぁ、そう簡単に
言えるものでもないからな。」
「その割には結構手、出してるみたいだけど。」
ハンジは楽しそうに笑った。
「エマと二人でいると、
たまに理性が飛ぶんだよ。」
エルヴィンは心底自分に呆れたような顔をする。
「それ、かなり問題発言じゃない?」
ハンジはやはり楽しそうだ。
「そうだな。問題だ。
自分がこれほどまでに
欲望に素直な人間だったとは。
自分で自分に落胆するよ……」
エルヴィンはそう言ってため息を吐くが、
「でもさ、それくらいエマのこと
想っちゃってるわけなんだもんね?」
と、ハンジは嬉しそうに笑った。
二人はしばらく部屋で話した後、食堂に向かう。
「昨日の今日でエマに会うのは、
なかなか勇気がいるな……」
「って言っても、会いたいんでしょ?」
ハンジは茶化すように言う。
「そうだな。」
エルヴィンの予想外の素直な答えに、
ハンジは思わず
「がんばれ!」
と、エルヴィンの背中を叩いた。