第14章 ハンジの相談室2
「部屋の前で偶然聞いちゃったって
言ってたけど。
リヴァイもエルヴィンが
いきなり男の本能出してるもんだから、
動揺したんじゃないのかなぁ。」
ハンジはそう言って
笑いながら壁にもたれかかる。
「私はそれまでもかなり態度に
出していただろう?」
「あのリヴァイが気付くと思う?」
「……それもそうだな。」
エルヴィンは小さく笑った。
「でもエルヴィンがそこまで
積極的にいくとは思わなかったよ。」
「……積極的か。
それにしてはあまり進展がないんだが。」
「そうなの?でもあまりってことは、
ちょっとは何かあったってこと?」
ハンジは興味津々で目を輝かす。
「昨日の状況を簡単に説明すると、
エマが脚立から落ちそうになって、
それを助けたついでに抱きしめて、
ついでにそれ以上に移行しようとしたが
リヴァイの声に制止された。
と言うところだな。」
エルヴィンは口早に説明し、
「……まぁ、肝心のエマの気持ちは
聞けないままだが。」
と、ため息を吐く。
「いやいや、エルヴィン、
意外と頑張っててびっくりするよ。」
ハンジはエルヴィンの肩に手を置くと
「でも、それって完全にリヴァイは
故意に邪魔したってことになるね。」
そう言ってニヤリと笑った。
「そうだな。
リヴァイに自覚はないようだが、
確実に故意に邪魔されたことになる。」
エルヴィンはハンジの言葉を復唱してみる。