第126章 雑務の手伝い
「す、すみません。拭きます、」
と、エマは少し慌てて
ハンカチを取り出そうとするが、
「いや、大丈夫だ。」
エルヴィンはそう言って、
舌で口の横を舐めた。
『……ダメだ。
ほんとに変な気分になる……
人の食事シーンって、
こんなにエロかったっけ?』
自分の体温が上昇していくことに気付き、
取りあえずその気持ちを抑えようと
エルヴィンに聞かれないように、
静かに深呼吸する。
「どうした?」
「いや、な、なんでもないです。」
横目でエルヴィンに視線を送られ、
思わずどもるエマは、
視線を夕食の入ったトレーに移した。
そして、あることに気付く。