第12章 エレンの告口
エマは頭の中を整理しながら話す。
「えーっと、
何でそういうことになってるんだろ?
ミカサから聞いたんだよね?」
以前、リヴァイがミカサに
私との関係を聞かれた、と言う話が頭を過る。
「そうそう。
ミカサが兵長に直接聞きに行ったんだよ。
ほんと、あいつのそういうとこ、
すげぇよなぁ。」
エレンがあまりに普通に話すので、
エマは呆気にとられる。
「ねぇ、ミカサになんて言われたのか
分かんないんだけど、私とリヴァイさん、
恋人同士じゃないよ……?」
「は?そうなの?」
エレンは目を丸くして言った。
「……ミカサ、エレンに何て伝えたの?」
「えーっと、確か、
“お前がそう思うんなら、そうなんだろう”
って言われたって。」
「……ん?どういうこと?」
「ミカサが、エマさんと
恋人同士なんですか?
って聞いたら、そう言われたって。」
「……なに、その無責任な返答は……」
エマは思わず気が抜ける。
「いや、だからさ、
俺らはエマさんと兵長が
できてると思ってたから
それなら、やっぱりそうだったのか、
って話になったんだよな。」
エレンはその時のことを思い出しながら頷く。
「でもそうじゃなかったのかぁ。
俺ら兵長に騙されてたってこと?」
エレンはそう言うと首をかしげる。
「うーん。
騙すんなら、言い切ると思うけどね。
からかわれただけなんじゃないの?」
エマは小さくため息を吐くと、
エレンの顔を見た。