第125章 好悪の区別と自信家の嫉妬
「それにしても、
君はもっと危機感知能力を
働かせないといけないな。」
エルヴィンは呆れた表情で、
エマの顔を覗き込む。
「……言い返す言葉もないです。
むしろ、二人一緒だから大丈夫くらいに
思ってました……」
「エレンもジャンも、
今は特に盛んな時期だろう。
そんな悠長なことを言っていたら、
すぐに襲われるぞ。」
エルヴィンの表情は辛辣で、
エマは思わず目を逸らし、
「……そうですよね。
自分の考えが如何に甘かったか
痛感しました……
もうこんな事態が起きないように
気を付けます。」
と、心底滅入った表情で、
エルヴィンに頭を下げた。